第5回「物語(ストーリー)」をつくるⅡ ~スイーツ・ベーカリー店舗の繁盛店づくりのポイント~
「物語をつくるⅠ」では、白紙に断片的な言葉や写真、絵、等を描いたら、整理してつなぎ合わせながら目的のあるストーリーをつくる。という話をしました。
今回は、物語を匂わせる事で、お客様が自然に物語を想像してくれる技の一つをご紹介いたします。
お客様に”連想”してもらう
それは、手がかりを断片的、連続的に見せたり聞かせたり匂わせたり、触らせたりすることでお客様が自然に連想し自分なりのストーリーを作り出してもらう技です。
例えばわかりやすく言うと、道をあるいていたら・・・小銭が一つ、また一つと落ちていていたら・・・・・誰かの財布やバッグ、ポケットに穴があいているのではないか?と想像すると思います。
しかも、その先に更に札束が落ちていたらどう思いますか?
え、どうしたんだろう?なにか事件?・・・と、次々と連想が自然と出てきて怖さや不安の感情が湧きだしますよね。(現実に拾ったら、おまわりさんに届けましょう!)
例えは悪いですが、そういうことです。
この場合手がかりは、落ちている小銭と札束です。それを転々と置くことで連想が生まれ、感情が湧きます。
・・・実は人間の脳は危険を予知するため、そういう風にできているようです。(個人的感想です)
どういう物語を”連想”させるかがポイント
この原理を応用してお店づくりに活用します。
澄み切った青空、白樺、三角屋根の白い建物、デッキ、緑の芝生、・・・・どんな景色と動きが見えますか?
ここに、フェラーリやベンツときたら、・・・・どんな情景が見えますか?
例え、答えが私の家だとしても、皆さんはきっと、“どこか高原リゾートのセレブの別荘”と想像するので
はないでしょうか。(実際私の家は、築35年の普通の家です。ご安心を!)
もう、お分かりですよね。お客様が勝手に物語を想像してくれる。ということは。
問題は、どういう物語を連想させるか?!何を手がかりとし、どう連続させてどんな満足時間を生み出すか?ということです。
そして、お客様の“記憶にある満足”を誘導させることができれば、脳内ホルモンのドーパミンが分泌され、リピートに結びつけます。
そして、お客様の記憶にあるやすらぎや、落ち着きを誘導させることができれば、オキシトシンやセロトニンが分泌され、お客様は「良かったから、また来よう!」と記憶や心に刻んでくれるのです。
次回は、“飽きの来ないお店づくり”とは・・・